04臨床試験Clinical Trials

試験デザイン プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験
対象 下記所見をすべて満たす慢性腎臓病の猫
血清クレアチニン≧1.6mg/dL、尿比重<1.035、T4 0.9-3.8μg/Lの猫
有効性解析対象症例 63例(ラプロス®群 31例、プラセボ群 32例)
安全性解析対象症例 74例(ラプロス®群 36例、プラセボ群 38例)
投与方法 ラプロス®またはプラセボを朝晩の食後に1錠ずつ経口投与した
試験期間 180日間
有効性評価項目

血清クレアチニン、BUN、体重、臨床症状スコア(食欲、活動性、脱水)※、飼い主によるQOL評価、担当獣医師による全般的改善度など

※臨床症状スコア

食欲
0:亢進、1:正常、2:1日の食事量が1/4程度減少、
3:1日の食事量が1/2以上減少、週に1日は食べない日あり、4:食べない日が1週間に2~3日以上あり
活動性
0:活発、1:正常、2:軽度低下、3:中等度低下、4:重度低下
脱水
  1. 05%未満(特に異常なし)
  2. 15%(皮膚のわずかな弾力性の低下、粘膜の乾燥)
  3. 27~8%(皮膚の弾力性の明らかな低下、毛細血管再充填時間(CRT)2~3秒、眼球のわずかな陥没、四肢の冷感)
  4. 310~12%(皮膚の弾力性の消失、CRT 3秒以上、著明な眼球陥没、ショック、不随意筋の攣縮、皮膚冷感)
  5. 412~15%(明らかなショック状態、瀕死状態)
安全性評価項目 一般状態、血液検査、有害事象など

ラプロス®の投与により血清クレアチニン値、
BUNの上昇が抑制されました。

血清クレアチニン

BUN

国内申請資料

  • ラプロス®
  • プラセボ群

群内比較(pre vs post):Repeated measures ANOVA (†:P<0.01, ††:P<0.001)

群間比較(ラプロス®群 vs プラセボ群):Factorial ANOVA (*:P<0.05, **:P<0.01)

ラプロス®の投与により食欲不振が改善され、
体重減少が抑制されました。
また、活動性の低下も抑制されました。

体重および臨床症状の推移

国内申請資料

  • ラプロス®
  • プラセボ群

群内比較(pre vs post):Repeated measures ANOVA (†:P<0.01, ††:P<0.001)

群間比較(ラプロス®群 vs プラセボ群):Factorial ANOVA (*:P<0.05, **:P<0.01)

食欲

体重

活動性

脱水

国内申請資料

ラプロス®の安全性評価

臨床試験において薬剤投与と因果関係がある、または不明と判定された有害事象

主な有害事象

因果関係 試験群 内容 件数
あり プラセボ群 嘔吐(軽微) 1件
不明 ラプロス® 食欲減少・体重減少(中等度) 1件
プラセボ群 発作(中等度) 1件
血混じりの嘔吐(軽微) 1件
肝酵素上昇(中等度) 1件
対象動物安全性試験
健常猫における臨床用量の3倍量までの安全性試験(182日間)では一般状態、体重、摂餌量、摂水量、尿検査、血液学的検査、血液生化学的検査、血液凝固検査、眼科学的検査、心電図検査、剖検、および組織学的検査等の病理学的検査において、ラプロス®投与に起因すると考えられる変化は認められませんでした。国内申請資料